社長ブログ

古都奈良にて

  • 2018.5.1

1ヵ月程前になるが、土日の1泊で奈良・京都にプチ旅行をしてきた。京都は業界活動でここ数年で数回行く機会があったが、奈良は中学校の修学旅行以来約30年振り。

京都までは東京から新幹線で2時間強、直通で便がいい。一方で奈良は、京都駅で近鉄線(もしくはJR線)に乗り換えて1時間ほどかかるため、立地的には京都に比較して不利な観光都市だ。

blog20180501_1

例年より開花が早い桜が見ごろの時期となり、東大寺の神々しさに彩りを添えていた。

奈良は、言わずと知れた歴史的都市。「飛鳥時代」「奈良時代」と、日本の歴史上の時代区分になっており、都が置かれたかつての日本の中心だった(飛鳥時代よりさらに前の弥生時代の末期、卑弥呼が統一した邪馬台国も奈良にあったのではないかと言われている)。奈良の大仏で有名な東大寺は広大な奈良公園の一角を占め、平城宮跡地も近い。アジア系、欧米系問わず、観光客でごった返していた。今流行の「コト消費」であろうか、着物を着た欧米系の女性の姿も多く見られた。中学生時に訪れた頃の記憶はほとんどなかったが、奈良公園名物の鹿は、昔も今も観光客に癒しを与えている。

blog20180501_2

寝ている鹿の角と角の間に、鹿せんべいをそっと置いて立ち去った観光客が・・・

奈良滞在は1日ということで、奈良公園、東大寺の他は、聖徳太子ゆかりの寺院で世界最古の木造建築物で有名な法隆寺を訪れるのが精一杯だったが、日本の歴史に触れ合うと同時に中学生のかすかな思い出に浸る貴重な時間を過ごせた。また、法隆寺近くで買った柿の葉ずしが美味しかった。

奈良県には大きな問題を抱えている。京都からも大阪からも1時間圏内という立地上、昼間に押し寄せる観光客の多くは、夜の食事は大阪・京都で楽しむ。当然ながら宿泊もそちらとなる。奈良にはホテルが少ないという事情もある。よって日帰り客が多くなり、お金が県内に落ちていかない。しかし昼間は人で溢れるため、インフラ整備や観光周辺事業には万全の予算が必要となる。つらいところである。

国は、東京オリパラが控える2020年までに、外国人観光客を4000万人にする目標を設定した。一方で、これだけの人を受け入れるための準備、特に宿泊施設や移動手段に多くの問題を抱える。この問題を解決する一つの方策として注目されているシェアエコノミー。しかし宿泊施設補うものとして期待される民泊はやっと法規制が緩和されたものの、まだまだ軌道に乗るレベルには時間がかかりそうだ。米ウーバーなどのライドシェア(相乗り)配車サービスは、白タクということで国交省やタクシー業界から反発されている。

人口減少社会に入る中、日本の歴史・文化、クールジャパンの情報発信によって外国人を迎え入れることは、これからの日本経済の成長・発展には必要不可欠である。となれば、旧態の考え方・やり方が限界なのは明らかだ。

帰京後、柿の葉ずしを頬張りながら、真面目に思った。

blog20180501_3

約1270年前に建立された奈良の大仏。時代の変化を寡黙に見守る。