7月8~9日の2日間で、3年振りのリアル社内管理職研修会を開催、全国の管理者総勢28名が東京晴海に集結した。研修と同等(もしくはそれ以上)に大切にしている懇親会は、コロナ禍を鑑みて残念ながら事前に中止としていたが、久々の管理者とのリアル再会が待ち遠しく、研修準備段階から気合が入っていた。
今回は、
1.「抱える課題(=管理者としての現在地=FACT)」
2.「目指すべき管理者(=GOAL)」
をそれぞれ明確にした上で、
3.GOALに向かおうとするエネルギー源である「意志の力」があるか(本気か)、実は逃げていないか、逃避や阻害の要因は何か
を議論し発表するワークショップ形式で行った。
ディスカッションと発表の繰り返しは常に脳がフル回転、眠くなる暇もない。自らの弱さを皆にさらけだす時間もあった。また、今回は初めて全員PC持参でペーパーレス研修を試みた。慣れない部分もあっただろう。ハードな研修だったが、研修最後の時間で振り返ってもらったレポートの内容は皆が充実したものとなっていた。レポートのレベルも以前より格段に上がっている。今回の2日間を意義あるものにするためにも、自ら記入したレポート内容そのものを、管理者としての日々の戦場で実践してもらいたいと思っている。
出席者全員が主体的に参加してくれた |
しかし、自分自身は心の中ではどうにもならない悶々とした心境の2日間となった。初日の昼食時に耳に飛び込んできた安倍元総理の襲撃の一報。容体が極めて危険な状態という情報を最後に初日午後の部の研修に入り、夕食までのパートが終わると同時に安倍さんの訃報をネットニュースで確認した。
政治信条やその功罪は論じない。ただ、ここ日本で、あのような形で、長年国家発展に尽くされた元総理大臣がこの世を去るという事実に、怒りと喪失感と「なんで…」というやりきれない思いと、「でも研修は良いものにしなければ」という気合が交錯した複雑な心境に、完全に我を忘れた感覚に陥った。平和ボケからくるものなのかもしれない。実は結果的に最後の開催となった例の「桜を見る会」にも、当時全ト協青年部会長の立場で招待され、桜満開の新宿御苑で安倍夫妻の満面の笑みを間近で拝見させてもらったこともある。
今春の近畿大学卒業式で行った安倍元総理の卒業生に贈る伝説のスピーチ。YOUTUBEを使って社内全体朝礼で披露した。このスピーチの存在は、安倍さんの死去後初めて知った。スピーチの肝は「あきらめない」。自分の本当の使命に気づいたら、あとはあきらめずに前進するのみ。
んん?これって今回の研修会で伝えたかった「意志の力」と同じこと言っていないか?
複雑な心境を少し和ませてくれた気がした。