本社では部署ごとに、現場を司（つかさど）る営業所においては事務所のメンバーで、毎朝朝礼を行っている。現場最前線のドライバーは出庫時の点呼、沿岸荷役や倉庫内のオペレーターは作業前朝礼、やり方や参加する人員は部署や職域によって違うが、その日の仕事内容を参加者で確認・共有し、無事故無災害や業務ミス防止への意識付けを行う目的は同じだ。

昨年、仙台営業所に赴いた際、事務所の朝礼に参加した。そのスムーズな運営に、毎日欠かさず行っていることが伺えた。ユニークだったのが、個々人の本日の業務に関する話が終わると、「今日のトピックス」と題して、一言付け加えるのだ。その内容は、直接的に仕事に関わる話ではなく、プライベートの話であったり、最近話題のニュース・記事に関するものであったり。

会社なので、仕事を通じて人と人の関係が作られていくのは当然のことだが、こうしたちょっとした話で、仕事では気づかないその人の「人となり」が新たに見えたりして、また一見仕事には関係なさそうな話が、間接的に仕事に役立つ情報であったりして、これは面白いと感じ、その後「今日のトピックス」を本社や他営業所の一部に水平展開した。所内・部署内でコミュニケーションの幅が広がることを期待したい。

このブログも、どちらかと言えば直接仕事の話というよりは、「最近のトピックス」的な性質のものと意識している。そして会社のホームページにふさわしい内容のもの、つまり発信したいメッセージを含ませ毎月書いている。

最近で言うと、Netflixで全世界に同時配信となった「THE DAYS」を視聴。８話完結の事実に忠実のオリジナルドラマ。3.11の福島第一原発事故の現実。過酷な状況の中で命を懸けて闘う現場社員。政府や東電本社という、現場から遠ければ遠いほど、「なんとかしろ」「大丈夫なんだろうな」と、それぞれの理屈が交錯する生々しいやり取り。津波や電力消失という想定外でマニュアルにない状況で、いかに放射性物質を放出しないために現場の所員（そして援助に来た自衛隊員）を動かすか、その行動力・決断力、部下への包容力を兼ね備えた主人公の吉田所長（故人）を、先日別の映画でカンヌ男優賞を受賞した役所広司さんが熱演した。

日本人として、３．１１を経験した人間として、知っておくべき作品だ。