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社長ブログ

2025.09.08

3首脳結束から思うこと

中ロ朝3首脳結束。9月3日に、中国の習近平、ロシアのプーチン、北朝鮮の金正恩総書記の3人が一同中国北京にて集結。対アメリカ、対トランプに対する結束を演出した。

これは、日本との戦争に勝利して80年を祝う記念式典の一コマであり、他国の首脳も出席したものであった。とりわけこの3首脳がフォーカスされたため、そもそも何のために集まったかよりも、強権陣営による世界秩序の再構築、対米結束を象徴するイベントとなった。習近平の演説に、日本、もしくは対日戦争に対する細かな言及がなかったのがその表れだ。

あらためて畏怖の念を抱いたのは軍事パレード。兵器もさることながら、一糸乱れない兵士の動き。その統率力からくる迫力。圧倒的だった。北朝鮮やロシアの軍事パレードも画面越しに見たことはあったが、今回の中国のそれは、兵士数や来賓の面々、最新の兵器もあって迫力が一層際立たつものであった。

防衛省には「逆さ地図」といって、日本を中心とした極東アジアの地図を逆さにしたものが飾られているという。通常地図は、北が上、南が下となっており(西が左、東が右)、我々はそれに慣れているが、この「逆さ地図」は、南が上、北が下となっている。

逆さ地図。日本海は「内海」。EEZ(排他的経済水域)で揉めたりや北朝鮮によるロケット発射が頻発するのも、「日本の海ではない」という考えの表れか。日本海という名前にも不満があろう。

この逆さ地図を見ると、日本はロシア、北朝鮮、中国という3つの軍事大国に囲まれており、防衛省がこの地図を飾る目的は、自ら危機感を醸成するためにある。最も近隣の韓国とは、歴史認識で対立することはあるが、アメリカを含めた日米韓の結束も、日本の安全保障において大変重要な意味を持つことは、この逆さ地図をみて素人の我々も感じとれる。

外交や安全保障は、我々一般の国民にとってはどこか二の次であり、政治に期待するものは生活や経済に関わることが優先される(そこに票田が集まる)。外交や安全保障は、地方ではなく国の仕事であるが、国政を司るのはそれぞれの選挙区から選出された議員。地方の有権者の協力があって当選する。外交や国防は有権者の関心事としては相対的に低いため、選挙戦においてあまり重視されないテーマなのかと思う。

おりしも昨日(9月7日)、石破首相が退陣を表明。衆参共に選挙に大敗した責任を取る形となった。自民党の不手際や怠慢はさておき、こうした国家全体の問題や長期的な問題に対して与野党が選挙戦においても議論を活発に行えるためにも、生活や経済という国民の関心事を少しでも減らしておかなければと、今回の北京での3首脳が集う光景から感じた。ちょっと意味合いは異なるが、「着眼大局着手小局」の熟語を思い出した。

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