戦争やサイバー攻撃、凶悪事件など、どうしても不安や暗いニュースが目に付く昨今、10月にひとつ明るいニュースが入ってきた。硤合健三氏がノーベル化学賞を受賞。日本人のノーベル化学賞は昨年の北川進氏に続き2年連続の受賞であり、日本出身・日本国籍で10人目の化学賞受賞となった。
不斉有機合成における非線形効果および自己触媒作用の発見。残念ながら、硤合氏の功績は自分には全く理解することが叶わないが、この発見により「生命の起源の謎が解けそうになる」「医薬品づくりが劇的に進化・省エネした」ということに繋がるようで、とにもかくにも素晴らしい発見ということ。
ノーベル化学賞受賞者は硤合氏で10人目ということだが、日本にゆかりがある人(日本出身だが他国の国籍取得者など)を含めるとさらに2人加わり12人となる。ノーベル賞はこの他に物理学賞、生理学・医学賞、文学賞、平和賞、経済学賞とあるが、日本出身で日本国籍者に限定すれば、化学賞が最も多く、2番目は物理学賞。ちなみに日本で最初にノーベル賞を受賞し、必ず教科書にも取り上げられる湯川秀樹氏はノーベル物理学賞、最近でもテレビや様々なメディアにも登場する山中伸弥氏はノーベル生理学・医学賞を受賞。逆に経済学賞は現在までのところ受賞者はゼロ。単純に文系理系の線引きはできないが、理系人材が乏しいと言われる昨今において、ノーベル賞という切り口でいえば、日本は理系人材に優れているという見方ができる。
硤合氏は受賞決定後の会見で、お世話になったという文科省、大学、大学の職員、学生に対して最大限の感謝の弁を述べていた。
成功者は自分は「強運」だという人が多い。こればノーベル賞受賞者に限らず、自分は人に恵まれている、運が良かったと口をそろえて言う。
「ついている」という人は、できないかもしれない、成功が約束されているわけでないことに挑戦し、結果的に何かを成し遂げる。だから自らを幸運だと思う。
「ついていない」という人は、できて当たり前のことができないことがあり、不運だ、恵まれていない、とう思う。できない理由を自分以外に求める。
強運の人は挑戦しており、不運の人は挑戦していない(そのスタートラインに立っていない)。
挑戦する前に、当たり前のことができていない。だから挑戦のマインドにならない。
現在1ミリも分からない硤合氏の研究内容だが、その熱意や考え方は大いに参考になる。