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社長ブログ

2017.05.01

元気があれば…

3月末、政府が「働き方改革実行計画」を決定した。

人手不足を克服するには、生産性の向上と多様な人材の活躍の推進の両方が不可欠であるという方針の下、電通の新人過労自殺やヤマト運輸の宅配危機、残業未払いなど、日本を代表する企業の働き方に対する国民的関心が世論となって、実行計画の決定が急ピッチに進んだ。

一方で、日本を代表する大企業の創業者やベンチャー起業の起業家、海外のスタートアップ(新興企業)では、寝る間を惜しんで仕事をしたから今の自分がある、と回顧する。「働き方改革実行計画」の最初の項目、「非正規の処遇改善」の思想である「同一労働・同一賃金」に対して異を唱える人が多い。賃金は、「時間」ではなく「成果」で評価されるべきだとの論評だ。

ところで、企業のライフサイクルは、1.創業期、2.成長期、3.成熟期、4.衰退期
の4つのステージがあると言われる。生き残るためには、4の衰退期のあとに、5.再生期というステージを経営革新によって創造すること。そして、また新たなサイクルを構築する会社が長寿企業になっていく。

要は、上記4つ(ないし5つ)のステージで個々人の働き方が異なるということを、成功者は伝えようとしている。裸一貫で起業し、1兆円企業になった某有名経営者は、創業当時は1日16時間以上働いたが、今後は、グローバル企業に相応しい優秀な人材を確保するために、「残業ゼロ」を達成する会社にするというビジョンを掲げた。

人手不足克服という視点から、政府による「働き方改革」の言わんとしていることは理解している。人材確保のためには、各社待遇面の向上を図るのは当然の責務だ。その上で、個々の会社の業種業態はともかく、企業のライフサイクルのステージが違えば、おのずと働き方も違ってくるという視点を大事にしたい。一律の長時間労働規制には懐疑的なスタンスだ。

「健康経営」というキーワードが企業に広がっている。企業が従業員への健康配慮を行うことで、経営面においても大きな効果・期待ができるという考え方の下、戦略的に従業員の健康作りを実践する経営手法だ。

経営手法と言うと堅苦しいが、会社としては従業員の健康の維持・増進を目指す責務があり、その結果として生産性の向上や医療費負担の削減に繋がる、大変素晴らしいことである。

最近、営業所巡回時に、「健康」について話すようにしている。「健康体でなければ、いい仕事はできない」と。持病を抱える人にも、「自分の病気と真摯に向き合い、少しでも改善するよう努力を怠らないでくれ」と話す。その努力が気力となり、仕事へのモチベーションとなるはずだ。

我々物流事業者は、常に「安全」が求められる。当社にも「安全が何よりも優先する」というスローガンがある。しかしどちらが重要であるかではないが、順序としては「健康」があって初めて「安全」が担保される、という理解が正しいと思う。

昨年、初めて人間ドックを経験した。今年からは禁煙にチャレンジしている。ジム通いを復活した。ただ、お酒の量は増えているが・・・

そういえば、こんな言葉がある。

「武士は食わねど高楊枝」。

武士として生まれたからには、ひもじくて腹が空いていたとしても、常に楊枝を食わえて腹一杯のそぶりをみせろ、という意味の言葉である。「空元気でもいいから元気を出せ」ということ。人の上に立つ者に示唆を与える故事。

健康でなければ、空元気も出ない。空元気も元気の一つだ。そしてもう一言。

「元気があれば、なんでもできる」。

「働き方改革実行計画」が策定された今、この言葉をふと思い出した。

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